探偵と僕。

 

 

半年前に「生き別れた父を捜してください」という依頼を探偵にお願いしていた。

「37年も前の事だし、手がかりも情報も少な過ぎるので、期待をせずに気長にお待ちください」と言われていた。

 

その探偵から連絡があり、「見せたいものと報告があります」と言われ、あるBARで会うこととなった。

昨晩の夜中のことだ。明日も仕事だし、このところ探偵からの報告書もありきたりの進展のないものだったので、

期待もせずに、手短に報告してもらおうと思っていた。

 

いざ待ち合わせたBARに行き、店内を見渡すと、探偵は「早く!早く!」と手招きした。

 

僕は丸テーブルの探偵の向いの椅子に深く座った。

探偵は「結論から言うと大きな進展です。喜んでください」と笑って、この写真に見覚えはありませんか。

そう言うと写真を僕の前に一枚ずつ並べた。僕は深く座った腰が浮くのがわかった。

 

 

 

 

 

探偵はどうですか?と自信満々の満面の笑みでこちらを見ている。

 

「驚くのはまだ早いですよ。これが最後の写真です。私のキャリアにおいて随分とプラスになる仕事となりました」

 

「こちらからもお礼を言わせてください」と探偵は大袈裟に息を吸い込み、僕の前に最後の写真を並べた。

 

はっきり分かった。頭で考えなくても、身体中の細胞がそれを理解していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「死んでんじゃーん!」 「皮膚とか眼球とかないじゃーぁん!!」

 

 

 生きてようが~♪ 死んで~ようが~♪ 関係ないぜーいいのさー!!!

 

いきてってもおっとさん!! しんでってもおっとさん!!ほっねでもおっとさん!!

 

もうすぐーー!!! お盆だぁぜーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

じぃーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OH!小泉狂太☆