こんにちは、秋田城介です。
本日は人形作家、川本喜八郎氏の命日であります。
川本喜八郎
1953年、「人形芸術プロダクション」の仲間とともに「アサヒビール」のキャラクター「ほろにが君」を
主人公とした企業PR映画『ほろにが君の魔術師』(日本で初めての人形アニメーションとされます)、
1956年に『ビールむかしむかし』を制作します。
続いて1956年、人形映画製作所と電通映画社の下で『ちびくろさんぼのとらたいじ』、
1957年に『ちびくろさんぼとふたごのおとうと』『ふしぎな太鼓』、1958年に『こぶとり』の制作に関わります。
1958年、人形を利用したテレビCMや広告、絵本などの制作会社(シバプロダクション)設立、常務取締役となります。
シバプロダクション設立後、1960年代に入ってもシバプロダクションを拠点に人形写真絵本の制作に関わり、
同シリーズの海外版なども出版されます。「アサヒビール」の他に、「ミツワ石鹸」などのCMやNHKの
人気子ども向け番組『おかあさんといっしょ』(箱の中からウサギ、クマ、ゾウなどの人形がでてくるという
精緻なオープニングアニメ)、『魔法のじゅうたん』のオープニングの人形アニメーションの制作に関わり、
人形アニメーションへの国民的な注目を高めます。
1962年にシパプロダクションを退社した後、1963年、自費で単身チェコスロバキアに渡りトルンカに師事します。
その後ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ソ連、中央アジアと各国を渡り歩きユーリ・ノルシュテイン、
ロマン・カチャーノフとも親交を深めます。
フリーの作家となった後、数々の人形アニメーションの制作を手がけ、同時に、人形劇の実音も続けます。
1971年から岡本忠成と合同で作品上映会「パペットアニメーショウ」を開催し年1度のペースで1980年第6回まで続きます。
1982年、NHK人形劇『三国志』の人形美術を担当した際には、子ども向けの番組ながら大人の鑑賞に十分に
堪える作品を提供します。2007年3月25日、長野県飯田市に「川本喜八郎人形美術館」がオープン。製作に携わった作品の人形が随時
入れ替えられて展示されています。
2010年8月23日、肺炎のため死去しました。85歳でした。